この前から、あたちの縄張りは賑やかやねん。クリスマスでかいなぁ・・・・と思とったらルミナリエやねんて。
会社から歩いて3分のところがルミナリエの入り口らちいわ。ほんでかいな、夕方になるとめっちゃ人が多なるねんわ。散歩しにくいっつうねん。シャコタンのあたちは人間の足元をサッサッと通り抜けるけんど、ボーっとしとる人間の目にはあたちが見えんらちく、かあたんが『気をつけて歩きや!踏まれるで』って・・・・・・
で・・・・・そのルミナリエってなんじゃ?あたちは知らんねん。かあたんに聞くと、なんでもイルミネーションがあるだけやって。なぁ~~んじゃ!そんなもん見て、人間はおもちろいんか?変わったいきもんやなぁ。
そういえば帰りの車の中からちょこっとだけ見える、やたら明るいあれかいな??ほぉ~~~~かあたんは何年か前に、いっぺんだけ行った事あるらちいけんど、あたちは行ったことないねん。かあたんが『あんな人ごみ疲れるだけや。イルミネーションだけで、他はな~~んもないねんで。それに小梅なんか足踏まれて泣くで!』って。
なんかおかちいぞ!かあたんがあたちの目をそらす時は、なんか隠してるねん。
【!】 そうや屋台や!そうや、じぇったい屋台が出てるねんわ。帰りの車の中で、あの通りにさしかかるとプ~~ンって、ええ匂いちてくるもん。『かあたん、あたちもルミナリエに行きたいわ!会社が終わってからちょこっと寄り道ちたらええやん!ダッコちてくれたら足も踏まれんちな。出口のところに着いたら下ろしてちょ!なんも買わへんて、なんもおねだりせぇ~へんて!ベビーカステラなんかいらんて・・・・・・・なぁ~~』
あたちの抗議にかあたんは聞こえん振りを決めやがる。くそっ!めっちゃ近いねんから、一人でも行って帰ってくれるわい!お金は持ってないけんど、ベビーカステラの前でワンワン言うて、お兄ちゃんにお手でもちたったら、くれると思うねん。かあたんの目を盗んで一人でルミナリエに行く計画は、果たして・・・・・・・・